石巻工 甲子園初出場
|
2012.01.28 |
選抜大会21世紀枠
石巻から64年ぶり/
|
|
|
|
石巻工高が27日、第84回選抜高校野球大会の21世紀枠出場校に決まった。石巻地方からの甲子園出場は1948年の石巻(夏)以来64年ぶり。石巻工高は東日本大震災で大きな被害を受けながらも、秋季県大会で準優勝し、秋季東北大会に初出場した。地域社会に大きな希望を与えた功績により、東北地区の21世紀枠候補になっていた。大会には一般枠29校、21世紀枠3校の計32校が参加。3月21日から12日間、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で熱戦を繰り広げる。
吉報を心待ちにしていた石巻工高校長室に27日午後3時すぎ、主催者の毎日新聞大阪本社から電話が入った。
小黒秀紀校長(59)が受話器を取り、少しのやりとりの後「ありがとうございます」と答え、そばに待機していた松本嘉次監督(44)に「出場が決まった。頑張ろう」と伝えて握手を交わした。
学校の事務室にはお祝いや問い合わせの電話が次々と入り、職員が「ありがとうございます」などと対応に追われた。3時20分に授業が終わると、校内放送で生徒たちに朗報を伝えた。
グラウンドにいた野球部員たちは小黒校長から出場決定を直接聞いて、「やった」と歓声を上げた。松本監督らを胴上げしたり、帽子を天高く投げたりして喜びを爆発させた。
阿部翔人主将(2年)は「きょうは一生忘れることができない日。震災からの10カ月間は長いようで、あっという間だった。甲子園は小さいころから憧れていた。支援してくれた人、石巻の人のために勝利したい」と笑顔で話した。
エースの三浦拓実選手(2年)は「いろいろな人たちの支援に感謝の気持ちを表せるようなプレーをしたい。自分の力を試す良い機会でもあり、精いっぱい頑張る」とチームメートと肩をたたき合って喜んだ。
会見した小黒校長は「津波で被災し、国内外から延べ1000人以上の人に支援をいただいた。生徒たちも復旧に当たり、中でも野球部員が休みなく働いた。すごいと思っていたが、そんな行動が天に届いたと思う」と語り、さらなる応援を呼び掛けた。
松本監督は「知らせを聞いた時、言葉が出ないほどうれしかった。部員たちは目的を持った人間は強いという姿勢を見せた。地域の悲願だった甲子園での試合に向け、最善の準備をして勝利したい」と抱負を述べた。
石巻工高野球部 1963年の学校創立時に創部。49年間の歴史がある。夏の県大会の最高成績は2005年の準優勝で、84年にはベスト4入りした。秋の大会は11年の県大会準優勝で、東北大会初出場を果たした。部員は1年生17人、2年生12人、2年生女子マネジャー2人の計31人。
【松本監督を胴上げする野球部員たち=27日午後4時ごろ、石巻工高の正門付近】 |
 |
|