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■震災ごみ 校舎囲む
2011.05.13
粉じん、悪臭 環境悪化
「置き場ない」市、対応苦慮/
 大量の震災ごみの仮置き場そばにある石巻商高(岡部正利校長、生徒583人)が、教育環境の悪化に頭を痛めている。生徒たちの健康問題を懸念し、開設した石巻市に改善策を望んでいる。市は「置き場が足りない状況で、最善の対策を講じていきたい」と理解を求める。ごみは100年分という膨大な量だけに対応に苦慮しているのが実情だ。

 石巻市は、災害廃棄物の仮置き場として石巻工業港地区、不動沢地区(採石場)、御所入地区(旧砕石場跡地)、南境地区の4カ所を開設している。

 このうち、市有地の南境地区は、石巻商高校舎を取り囲むように、がれきや家電製品などさまざまな震災ごみが山積みされ、特に校舎裏は目と鼻の先にあり、2階部分の高さほどまでごみが迫っている。

 風でごみが飛ばされてきて危険なばかりか、悪臭も漂うようになってきた。「粉じんによる病気が心配」「飛んできたごみでケガをしないか」などと、学校や保護者からは生徒たちの健康問題を懸念する声が日に日に高まっている。

 「走っていて新鮮な空気が吸えない。授業中も窓を開けられない状態。ごみの量が増えるこれからがもっと心配」と、部活動や勉強に支障を来している現状を訴えるのは陸上部主将の秋葉理奈さん(3年)。

 甲谷泰成PTA副会長は「市内の現状を見るとがれきの撤去も必要だが、親の立場としては今の状況は教育環境上、決して好ましいとは言えない」と複雑な心境を語る。

 石巻商高を間借りして今月中にも3年生の授業を再開する石巻市女商の阿部喜章PTA会長は「津波の心配がなくなったと思っていたら今度はごみ問題。子どもたちが安心して学習できる環境にするためにも県、国レベルで早急に対処してほしい」と望む。

 今後、ごみの量はさらに増えるばかりか、蒸し暑い梅雨の時期を迎え、環境の悪化が懸念されている。石巻市の震災ごみ量は538万トンで、100年分(1年間5万トン)に相当するという。

 岡部校長は「生徒たちの健康が一番心配」として、石巻市に対し口頭で対策を講じるよう要請。これに対し、市は@フェンスを高くするA粉じん対策として散水するB臭い対策としてEM菌を散布する−に取り組むと回答。「生徒たちのことを考えれば置きたくないが、置き場がないため、置かざるを得ない」(生活環境部)と苦しい現状を説明し、理解を求めている。

 石巻商高は善後策について県教委と相談、生徒の健康状態については保健所の指導を受けて対応したい考えで、即対処できる対策としてマスクの使用を検討している。

《写説》

【震災ごみに頭を痛める石巻商業高。生徒たちの健康が心配されている】
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