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■気仙沼市予算案、一家の家計簿に例えると…
2010.02.26
かさむ出費、貯金で賄う
親からの援助期待
食費3年切り詰め/
 気仙沼市の2011年度一般会計当初予算案がまとまった。総額は279億円で前年度当初比で3.3%増加した。不況で市税が減少する中、人件費を抑制するなど台所事情は厳しく、苦しい予算編成が見受けられた。気仙沼の予算案を身近に例えるとどうなるのか。年間279万円でやりくりする「気仙沼太郎」さん一家(両親、妻、長男の5人家族)の家計を例に、市の財布の中身を見てみると…。

 太郎さんは、気仙沼市に本社がある企業に勤める。年収は178万円。不景気を反映して基本給(市税)は昨年よりも減少したものの、諸手当(交付税など)を合わせると、何とか前年を上回ることができた。

 同居する両親からの援助(国、県支出金)は、前年よりも1万円ほど増やしてもらった。さらに、妻には昨年以上に頑張りを求め、パート収入(使用料、手数料など)を1万円ほど多く稼いでもらうことにした。

 足りない部分は貯金(基金)を取り崩して対応する。特に、不足の事態に備えて積み立ててきた貯金(財政調整基金)は、昨年の倍近い7万円を崩す必要がある。

 それでも家計は苦しく、銀行からは新たに30万円の借金(市債)をする。

借金額は昨年よりも7万円減ったものの、依然として収入に占める割合は10%を超える。

 太郎さん一家は、ご近所(県内他市)と比べると、親などへの依存度は高い傾向にある。裏返せば、財政力が乏しいとも言える。景気が回復し、給料がアップする見込みが少ない中、太郎さんは「何とかして増収を目指したいものの、将来への不安は増すばかり」と肩を落とす。

 家計が苦しいばかりも言っていられない。太郎さんは、支出のうち2割以上を占める食費(人件費)を、3年間にわたり4%ほど切り詰めることにした。

外食の機会が減るだろうが、「背に腹は代えられない」と踏ん張りをみせる。

切り詰めた分は、将来の生活や健康のための投資に充てる。

 一家にとっては大きな出費も控えている。台所のリフォーム(給食センター建設事業)がそうで、家の増改築費(事業費)は昨年よりも7万円の増加を見込んだ。食器などを新たに購入する必要もあり、物品・光熱費(物件費)も5万円増加させる。

 支出の12%を占めるローン返済(公債費)が重くのしかかる。太郎さん一家のローンは複数あり、総額は314万円(2010年度末の見込み額)となり、今後も金利などで家計を圧迫しそう。

 このほか、東京の大学へ通う長男への仕送り(特別会計への繰出金)も2万円ほどの増額を迫られている。老朽化が激しい自宅の耐震補強工事などは当面、先延ばしにせざるを得ない状況だ。

 「メリハリを付けたお金の使い方を心掛けた」と説明する太郎さん。そんな中、妻は、年々減る貯金と、増え続ける借金の通帳を見て、ため息をついた。
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