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■旧丸光石巻店 解体本格化へ
2010.07.10
跡地、周辺開発に関心
中心市街地の商業シンボル
名残惜しむ声/
 石巻市の中心市街地が活気にあふれていた時代の商業シンボルだった「旧丸光石巻店」の解体工事が本格化してきた。よき時代の思い出がたくさん詰まった百貨店ビル。形が徐々に崩れる姿を見て、名残を惜しむ市民は少なくない。3月末から内部の解体が始まり、12月20日までに姿を消す。解体後の跡地利用について、市は河川整備計画や市街地開発と合わせ、旬鮮市場やオープンカフェなどを検討。周辺では民間による開発構想も浮上している。市の活性化に結び付くスクラップ・アンド・ビルドに市民の関心が向いている。

 旧丸光は敷地面積2245平方メートル、地上8階、地下1階(延べ床面積6943平方メートル)。1967(昭和42)年、橋通りから旧北上川沿いの中央2丁目に移転。96年3月、JR石巻駅前に石巻ビブレ(さくら野百貨店石巻店の前身)が完成するまでの29年間にわたり、高級衣料品、食品、雑貨類などさまざまな商品を販売してきた。

 開店当初は、離島航路の発着所が近くにあり、川向かいの中瀬では造船が盛んに行われていた。金華山参拝客が市内の旅館に泊まり、夏には浴衣姿で夜の街を歩く光景も見られた時代だった。

 現地(中央2丁目)で使っていた店名は、ダックシティ石巻店が最後だった。郊外に大型店の出店が相次ぐ中、石巻駅前に石巻ビブレと店名を変更して出店。空洞化が目立つ中心街にあえて残り、営業を継続する会社側の決断を地元商業者は歓迎した。

 石巻市中央に住む60代の女性は「中心街は年々人通りが減っている。旧丸光の解体で一つの時代が終わるような感じがして寂しい」と話す。一方で「水辺を生かした再開発を期待している」という商店主もいる。

 市は新たな土地活用として旬鮮市場やオープンカフェなどを検討する方針。一方、周辺では「歴史を生かした街づくり(仮称)」という民間構想が浮上している。

 地権者で組織する「中央2丁目11番地区街づくり協議会」(安倍友一会長、25人)が、2012年ごろの事業化を想定してイメージ固めに入っている。コメの流通で栄えた江戸時代の石巻を軸に、一部に中世ヨーロッパの街並みも加え、おしゃれな雰囲気を出して中心街に活力を取り戻そうとしている。

 対象地域は、旧丸光石巻店のある一角で広さは約5000平方メートル。地域の豊富な食材を販売する市民生鮮マーケットをはじめ、川辺の散策路、飲食ゾーン、中世ヨーロッパを思わせるようなプロムナードを造る。石ノ森萬画館とも連携し、中心市街地への集客力を高めるという。

 江戸時代以降、石巻が発展するインフラとして使われてきた旧北上川とその周辺。旧丸光解体後の跡地利用が中心街浮沈の鍵になりそうだ。

【外壁に足場が組まれ、解体工事が本格化してきた旧丸光石巻店=石巻市中央2丁目】
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