■「食べないで帰る」4割
|
2010.03.31 |
石巻専修大
観光客の食嗜好調査/
|
|
|
|
石巻ですしと刺し身を食べたいが、実際には何も食べないで帰る観光客が、4割もあることが石巻専修大の「石巻市来訪者の食嗜好(しこう)調査」で分かった。子どもの好みを優先、供給の質と量の不一致、石巻訪問の目的と食事の役割の乖離(かいり)などが要因のようだ。同大調査チームは「石巻発の着地型観光の充実と、文化・体験と食の相乗効果のある旅行計画を作成し、情報を発信することがあるべき発想の方向性」と指摘している。
食嗜好調査は、石巻専修大共創センタープロジェクトの一環で、経営学部の丸岡泰准教授と大森信治郎特命教授が2009年9月20日に実施した。観光客の求める食事を探り、経済効果を高める方法を探ることが目的。
観光客の嗜好を把握するため、石ノ森萬画館と県慶長使節船ミュージアムで、石巻圏以外から訪れた観光客219人を調査した。
食の位置づけに関する「石巻で食べたい食事は何ですか」の問い(上位三つ選択)では、1位がすしで44・7%、次いで刺し身が40・2%だった。
一方、「実際に食べた食事は」の問いでは、「食べていない」が42・1%に上り、石巻で食事をしている人が少ないことも分かった。
「石巻で食べたい海の幸は何ですか」では、ウニがトップの31・2%、次いでカキが26・2%。ホヤは2・3%と少なく、サンマの11・3%、クジラの8・6%、ホタテの8・1%よりランクが下だった。
観光客の外食が少ない点について、丸岡准教授は「食の期待実現度には向上の余地がある。食事を取らないで石巻を後にしている点を改善できれば、経済効果につながる」とみている。
食事を取らない理由は、本人の期待より子どもの好みを優先している場合がある。一方、観光地側には(1)来訪者の望む質の食事を提供しておらず、情報が十分に発信されていない(2)来訪団体の規模に合った店舗がない−などの可能性が考えられるという。
調査チームは「観光の主目的が食でなくても、文化や体験が食と結びつく旅程があれば、石巻での食事の価値が高まると考えられる」と考察。「主目的となりうる主要施設からの情報発信に、食との連携強化の余地がないかどうか検討する必要がある」としている。 |
|