トップニュースファイル≫2010年03月
■農水省が激甚災害指定方針
2010.03.30
「生産継続に希望見えた」
チリ大地震津波被害/
 チリ大地震津波で被害を受けた全国8県について、農林水産省は28日までに激甚災害指定する方針を固めた。石巻地方で被害を受けた漁業者の間からは「厳しい状況に変わりはないが、生産を続ける希望が出てきた」という安堵(あんど)の声も出ている。ただ、養殖施設の復旧費が公費負担になっても、被害が大きかった地区では従来の生産量に戻るのにカキで早くて2年かかる?という見方も。被害から1カ月。今後、海底に沈んだ施設撤去などが本格化していく。

 激甚災害の指定は、近日中に開かれる中央防災会議の協議で正式に決まる。指定されると、養殖施設復旧費の9割を上限に国が補助する。その上に県が1割を補助すれば、被災者の自己負担はなくなる。指定決定後、農水相が対象の市町村を告示する。

 県によると18日現在、被害額は石巻市13億7445万円、東松島市756万円、女川町1億2393万円の計15億594万円に上っている。

 国県に指定を働き掛けてきた県漁協の阿部力太郎代表理事は「被害の大きさを理解してもらえた。被災した県内8市町すべてが対象となるよう要望していく。岩手県に比べ低かった被害額算定方法を、県が改めたのも功を奏した」と語る。

 カキ、ワカメに大きな被害を受けた表浜支所の阿部恵一支所長は「4年前の低気圧被害で融資を受けた漁業者が多く、返済も半ばだった。補助金が出るというのは助かる」と歓迎する。

 一方、石巻市牧浜のカキ共同処理場で働いていた養殖業者の三国哲男さん(52)は「今シーズンは例年の3割減の被害だったが、今秋の出荷分もやられた。補助が出ても立ち直るには、時間と労力が掛かる」と手放しでは喜べない実情を指摘している。

 石巻、東松島両市は、既に損壊した養殖施設を回収・運搬、処分する経費を全額補助することを決めている。女川町は30日の臨時議会で同様の補助を決める。

 県漁協によると、6月から撤去および海底清掃を始め、可能な部分から生産を再開する予定だ。
ニュースインデックスへ戻る
※本ページに掲載の記事・写真などの一切の無断転載を禁じます。
Copyright (C) 2002 SANRIKU KAHOKU INC. All Rights Reserved.
WWW.SANRIKU-KAHOKU.COM