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■貴重な文書、石巻市に寄贈
2009.07.30
肝いり務めた長沼家
江戸後期−明治の牡鹿半島
行政、漁業中心500点/
 江戸時代に旧牡鹿町(石巻市)大原浜で肝いりだった旧家の古文書類「長沼家文書」が29日、所蔵者の石巻市日和が丘3丁目、無職長沼ようさん(88)から石巻市に寄付された。行政、漁業関係の文書が中心で、江戸後期から明治時代にかけた牡鹿半島の歴史や庶民の暮らしを知る上で貴重な手掛かりになる。

 長沼家は、江戸時代は村の世話役である肝いりで、明治には大原村長も務めた家柄。15代目に当たる長沼ようさんは、石巻文化センターで行われた引き渡しで「高齢で保管が難しくなった。地元に残したい」と申し入れた。

 寄付した文書は、19世紀初めの江戸後期から明治時代まで、長沼家代々の当主が保管してきた400−500点。茶箱で3箱分に上る。

 内容は、行政、漁業関係を中心にさまざまな分野にわたる。行政関係では田畑の調書や年貢帳、鉄砲所持調べなど。大謀網の入会権やそれをめぐる裁判記録などの漁業関係に加え、安永風土記の一部や難破船の記録、伊達藩の役人に渡したとみられるアワビやタコなど地場産物の一覧がある。当主の手紙など私文書も含まれている。

 市教委歴史文化資料展示施設整備対策室の佐々木淳主幹は「石巻地方は、江戸後期から明治の資料が少ないので非常に貴重。保存状態も良い。当時の半島部の歴史を明らかにするため、役立てたい」と話す。

 文書の一部は、旧牡鹿町時代の昭和60年代に町史編さんの資料として活用され、マイクロフィルムで保存されている。ただ、詳細な調査は行われていない。

 市は今後、解読作業と目録作りを進め、まとまり次第、一般公開することも検討している。
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