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■気仙沼震度5強、建物に被害
2008.07.25
岩手県沿岸北部を震源
裏山崩れ民家直撃
公共施設でも一部損壊/
 東北がまた、大きな揺れに襲われた。二十四日午前零時二十六分ごろ、岩手県沿岸北部を震源とするマグニチュード(M)6・8の地震が発生し、岩手県洋野町で震度6強を記録。気仙沼・本吉地方でも気仙沼市唐桑町で震度5強、気仙沼市赤岩、笹が陣、南三陸町志津川、歌津で5弱、本吉町津谷で4を観測した。同地方ではけが人がなかったが、がけ崩れなどで一部の建物に被害が出た。このところ東北では大規模な地震が頻発。岩手・宮城内陸地震の風評被害を跳ね返そうとしていた観光関係者には戸惑いが広がっている。

 気仙沼市と本吉町は地震直後に災害対策本部などを設置。職員が情報収集に当たった。
 同市小々汐の住宅では、裏山が幅四メートル、高さ五メートルにわたって崩落。土砂の一部が浴室の窓を割って室内に入り込んだ。住宅の女性(七一)は「地震の揺れの最中にガラスの割れる音が聞こえた。浴室に誰も居なくて良かった」と話した。

 市教委によると、大島中家庭科室の戸棚のガラスが割れたほか、九条、水梨両小でも外壁の一部がはがれ落ちたり、屋根瓦が動いたりした。市図書館や唐桑体育館ではガラスが割れるなどの被害があった。唐桑公民館では天井の石こう板二枚とアクリルのカバー二枚が落下した。

 本吉町内では二十四日午前零時半ごろ、西川内の農林業佐藤和男さん(六六)方の炭焼き小屋から出火、約十四平方メートルが焼けた。気仙沼・本吉広域消防本部は、地震の揺れで炭窯が崩落したことが原因とみている。

 このほか、大谷地区の林道に土砂が崩れたり、民家の瓦が落ちたりするなどの被害があった。

 佐藤仁町長が東京に出張で不在だった南三陸町は、遠藤健治副町長を本部長とする地震警戒本部を設置。公立志津川病院のエレベーター二基が自動停止したが、午前四時すぎまでに復旧した。

 JR東日本によると、気仙沼線と大船渡線は始発から運転を見合わせた。運休したのは大船渡線が上下十二本、気仙沼線が上下七本。気仙沼線は線路の安全確認が終わった午前七時半ごろから、大船渡線は正午ごろから運転をそれぞれ始めた。

 気仙沼駅によると、夏休み期間中とあって通学への影響は避けられたものの、通勤の会社員や観光客の足に影響があったという。

 気仙沼・本吉地方の地元観光関係者らは、一年で最も書き入れ時の夏に続く地震に焦りを隠せないでいる。

 岩手・宮城内陸地震以来、風評被害に遭う気仙沼・本吉地方は宿泊客のキャンセルが相次ぎ、予約も減少する厳しい状況が続いている。

 このため気仙沼観光コンベンション協会(斉藤徹会長)は、暑中見舞いなどあらゆる通信の機会をとらえ安全イメージを回復させようと必死の取り組みを始めたところだった。
 協会はこの日の地震を受けて、ホームページに「今回の地震で気仙沼市は被害がありませんでした。どうぞご心配なくお越しください」との文面をトップページに掲載した。

 協会関係者は「市民、企業の協力を得ながらPRに力を込めた矢先だったのに…」と頭を抱えている。

 気仙沼・本吉地方は今年、三市町にある計五カ所の観測点のうち一カ所でも震度3以上が観測された地震が十二回もあった。震源地は茨城県沖、福島県沖など県外も多い。

 一番大きい揺れは二十四日の地震。次いで六月十四日朝に起きた岩手・宮城内陸地震で、気仙沼市、南三陸町、本吉町で震度4を記録した。この日は余震が多く発生し、気仙沼でも震度3クラスが二回あった。

 一月から三月まで大きな地震はなく、四月上旬に宮城県沖を震源とする地震が二回あり、唐桑で震度3をそれぞれ記録。ほかは震度2程度だった。同十七日には秋田県沿岸南部が震源の地震で気仙沼市内と南三陸町歌津で震度3だった。
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