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■捕鯨5社が経営統合
2008.03.20
石巻 大手系列撤退
歴史文化守る「鮎川捕鯨」を設立/
 石巻市鮎川浜などを基地にする捕鯨五社が経営統合し、新会社「鮎川捕鯨」を立ち上げた。社名は、近代捕鯨に沸いた大正から昭和にかけて鮎川浜にあった捕鯨会社名を活用。大手水産系列の捕鯨会社が鮎川浜から撤退することに伴い、関係者は「捕鯨の歴史を消してはならない」との思いで、新会社を設立した。ツチクジラの地元普及を図り、捕鯨文化を伝承していく。

 経営統合したのは、戸羽捕鯨、日本近海、星洋漁業、大洋エーアンドエフ鮎川事業所(いずれも石巻市鮎川浜)と三好捕鯨(網走市)。

 戸羽と三好は事業を存続させる。大手水産の大洋系列にある日本近海と星洋漁業は解散し、大洋エ社鮎川事業所は事業所を廃止した。

 新会社は二月一日に設立。資本金三千万円、従業員二十六人。大洋エ社鮎川事業所を本社として活用し、初代会長には戸羽捕鯨の伊藤稔社長(七一)、社長には大洋エ社鮎川事業所の遠藤恵一所長(五〇)が就いた。年商四億円を目指すという。

 第75幸栄丸(四六・二トン)、第28大勝丸(四七・三トン)の二隻体制で、六月から始まるツチクジラ捕獲をメーンに操業する。解散した二社からツチクジラの漁獲枠の権利を譲り受ける。大洋エ社の販売ノウハウを活用し、ツチクジラの地元普及に努める。若手職員の採用も進めるなど、捕鯨文化の伝承を図る。

 かつての鮎川捕鯨は、鮎川浜の有志が資本を出し合って一九二五年に設立した捕鯨会社。大手水産会社による資本の二極化が進む中、三七年に買収されるまで順調な実績を上げていた。「地元に愛される会社でありたい」(伊藤会長)との思いで新会社名に採用した。

 伊藤会長と遠藤社長は十九日、石巻市役所に土井喜美夫市長を訪ね、新会社の設立を報告した。

 伊藤会長は「地元への恩返しをする意味で、会社を立ち上げた」と説明。土井市長は「沿岸小型捕鯨を守るという意味で、皆さんの英断に感謝したい」と話した。
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