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■イサダ漁獲枠、異例の展開
2008.02.08
4県小型漁船連絡協
宮城は500トン増に決定/
 三陸沿岸の春漁のさきがけとなるイサダ(ツノナシオキアミ)に関し、二〇〇八年漁獲枠を決める岩手から茨城までの四県小型漁船漁業連絡協議会がこのほど開かれ、岩手を除く三県全体で前年比千五百トン、宮城単独では五百トン増加の一万九千五百トンと決めた。ただ、岩手は「増加枠なし」という合意内容を不服として会議を途中退席したため未定で、韓国への輸出特需で単価が回復する中、波乱含みの展開も予想される。宮城の解禁日は群れの南下を見ながら三月一日以降とした。

 宮城県漁協によると、四県会議では岩手を除く三県で各五百トン、全体で千五百トンを上乗せする案が出された。総枠は岩手が前年と同じ一万九千トン、宮城が一万九千五百トン、福島、茨城が四千五百トン。イサダを漁獲する漁船数が宮城約二百隻なのに対し、岩手は百隻と半分である点を考慮したが岩手が承諾せず、残る宮城、福島、茨城の三県の小型漁船漁業連絡協議会で漁獲枠を決定するという異例の展開となった。

 漁獲枠は自主規制だが、資源保護、水揚げ平準化のために設けている。気仙沼地方の関係者は「過去にも何度か漁獲枠をめぐりぎくしゃくしたことはある」とし、漁獲が多い岩手は増枠なしという案に反発したのではないかという。

 昨年は群れが宮城県から南下せず常磐沖での漁がほとんどない状態だったため、値段が回復傾向にある中、南部地域が今年の漁に期待を高めているという状況もあり、複雑な思惑も交錯する。

 気仙沼市魚市場への昨年のイサダ水揚げは六千七百九トン、三億六千九百十三万七千円を記録。前年比で数量は二百三十七トン(3・4パーセント)目減りしたが、金額は一億三千三百五十八万円(56・7パーセント)も増えた。一キロ当たりの単価が五十五円と前年より二十一円(62パーセント)も高くなったためで、ふりかけの材料として韓国への輸出が急増したのが主な要因となっている。

 今回の漁獲枠拡大について「生産額増への期待が高まる」という声がある一方、「いつまで特需が続くか。在庫がだぶつけば価格は下がり、燃油高の中、素直には喜べない」と不安をのぞかせる生産者もおり、漁模様とともに価格の推移がいつにも増して注目されるシーズンとなりそうだ。
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