| ■童心の画才、母校で遺作展 |
2007.10.28 |
石巻工高1回生故佐藤さん
友人、後輩らが尽力
イラスト80点、在校生が題名つける/
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童心「たっちゃん」の画才、母校に開花−。二〇〇五年に病のため五十九歳で急逝した旧河北町大川出身の佐藤達夫さんの遺作が二十七日、かつて学んだ石巻工高の文化祭「石工祭」で披露された。仙台を拠点にイラストや文筆活動に励んだ佐藤さんが残した約八十点のイラストは、情緒豊かでほのぼのとしたタッチが胸に染みる。偉大な先輩をしのび在校生が一つ一つの作品に題名をつけた遺作展。友人が支え、先輩、後輩の心の絆(きずな)で結ばれ実現した。
佐藤さんは、石巻工高の一回生として一九六六年に工業化学科を卒業した後、広告代理店勤務を経てイラストレーターとして独立した。
開業の際に互いに支え合ったという島田秀子さんが経営する写真スタジオ「アド・フォート」(仙台市青葉区錦町)を活動の拠点として、イラストやポスター制作、各種出版物のさし絵や装丁などのデザイナーとして活躍。気取らず、飾らない人柄から「たっちゃん」の愛称で親しまれた。
イラストに取り組む一方で文筆活動もこなし、一九九七年には河北文学賞短編小説部門で佳作を受賞し注目されたが、志半ばで急逝した。
石巻工高での遺作展開催は、同校OBの渥美自動車社長の渥美秀明さん(四九)=石巻市門脇新館=が、今年五月に仙台市太白区秋保町であった佐藤さんの追悼展を鑑賞したのがきっかけ。数々の作品を大切に保管する島田さんの協力を得て実現した。
展示作品は、油絵や水彩画、タペストリーなど多彩。どの作品も楕円(だえん)などの線で緩やかに、穏やかに表現しているのが特徴だ。花々が咲く里の風景や農作業、祭りなど昭和の良き時代の香りが漂ってきそうな作品群が郷愁を誘う。
遺作には題がなかったことから、同校美術部員たちが作品を鑑賞した上で命名。「あそぼ…」「まつりだ!」「先生、まだかな?」などとイメージを膨らませた。題名の考案に当たった高橋陽介君(一年)は「二週間がかりだったが、絵を見ていると楽しく、心が和んだ。魅力的な秀作を生み出した大先輩を誇りに思う」とたたえた。
遺作展には長兄の佐藤真一郎さん(七三)=石巻市針岡=らが訪れ「弟は幼いころから絵が大好きで、学校から帰宅すれば必ず何かを描いていた」と懐かしんだ。生前の佐藤さんの制作ぶりを間近に見た島田さんは「大人にはなりたくない、少年のままの人という感じ。純粋さが作品ににじむ」と振り返った。
母校での遺作展開催のきっかけをつくった渥美さんは「心温まる作品を古里の多くの人に紹介したい」と話す。十一月九−十一日には、郷里で初めての一般公開となる絵画展が石巻市駅前北通りのナリサワカルチャーギャラリーで開催される。 |
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