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■気仙沼に新たな「財産」 2007.09.22
国登録文化財板倉6棟指定
築146年前や菊の紋章も/
 気仙沼市内の「板倉」六棟が二十一日、国の文化審議会の答申で、数少ない価値ある歴史的建造物として登録有形文化財(建造物)に選ばれた。気仙沼の歴史的建造物を調査研究している民間団体「風待ち研究会」(真山美知代代表)が昨年実施した調査結果を受け、市教委が今年一月、六棟を国登録文化財に指定するよう申請していた。

 六棟の所在地は同市早稲谷一一二(菅原延さん所有)、塚沢六七(菅原文浩さん所有)、内松川五ノ一(熊谷勝さん所有)、長磯浜七二ノ一(平田季右衛門さん所有)、同九八ノ二(鈴木千代吉さん所有)、波路上杉ノ下八四ノ四(佐藤孝友さん所有)。

 一番古い建築は波路上杉ノ下の佐藤さんの板倉。建築年代を示す文久元(一八六一)年の墨書が内壁にある。二階へ行くのは板倉では珍しく、はしごではなく階段。太いはりが目を引く。

 内松川の熊谷さんの板倉は「恩賜郷倉」と呼ばれ、昭和九(一九三四)年の東北地方の大凶作に際し、昭和天皇が窮状を察して備蓄用倉庫として翌年各地に建てさせたうちの一つ。両妻上部に菊の紋章がある。普通の板倉より造りが大きい。

 板倉は外壁に溝を付けた五寸(十五センチ)角の柱を一尺(三十センチ)間隔で立て、その間に板をはめ込むものが主流。杉材がよく使われる。多くは二階建てで、一階にもみ、二階に冠婚葬祭用の食器、客用座布団などもてなし用具を保管した。

 耐震性が高い上、火伏せの飾りや社寺建設風の意匠、飾り金具も多く、芸術性もある。

 かつては全国にあったが、都市化の進行で失われていった。気仙沼地域は海に面し湿気も多いためか、実用性の高さから建て替えずに脱穀後のもみ保存、農機具の保管などで活用され続けてきたようだ。

 市教委によると、今回で気仙沼市内の登録有形文化財は計十七件に。今回の登録は全国で百六十六件で、累計では六千六百三十件となった。
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