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■保育士派遣3年間で打ち切り 2007.09.26
石巻市がNPOに委託する業務
長期安定雇用契約の大前提崩れる/
 石巻市は十月一日からNPOに委託する保育士派遣について、委託期間が終了する三年後の再派遣は脱法行為との指摘を受け、三年間で業務委託を打ち切る方針であることが二十五日までに分かった。市の臨時・パート職員から派遣に切り替わる九十九人の保育士たちは三年間働いた後、再度の派遣が可能という市の説明を受けてNPO勤務に同意していたが、長期安定雇用という最大のメリットが消し飛んでしまうことになる。短くても六年間はNPO職員として働けるはずと思っていた保育士たちは新たな不安を抱え、受け入れ準備を進めてきたNPO側も困惑している。

 市は開会中の市議会九月定例会に、保育士派遣業務をNPO法人・石巻教育支援センター(木村正樹代表理事)に委託する費用(約一億円)を盛り込んだ一般会計補正予算案を提出。二〇〇八年度から一〇年度の委託費約六億六千万円も債務負担行為として提案している。

 派遣に切り替わる保育士の二十人ほどが加入する宮城自治体一般労働組合と市当局が二十一日、石巻文化センターで協議を開催。この中で市は、組合側の質問に答える形で、NPOの派遣保育士を三年を超えて受け入れられないことを認めた。

 市は当初、保育士が三年の派遣期間を終えた後に、市の臨時・パートとして三カ月間働く「クーリングオフ期間」を設定。その後、再び三年間の派遣が可能になり、保育士派遣業務を六年サイクルで循環できるため、雇用の長期化、安定につながると保育士たちに説明していた。

 そのメリットがあるから、NPOに雇用主が変更することに同意した保育士も多かったが、雇用契約の大前提が崩れる事態になっている。NPO職員になっても三年の雇用しか保証されないならば、これまで通り市に雇用継続を望む保育士も出てきそうだ。

 市保健福祉部の大槻英夫部長は「NPOと協議し、保育の現場が混乱しないよう、早急に対応する」として、保育士に対する説明の場を設ける考えを示した。再派遣は非正規雇用の助長につながるなどとする「脱法」の指摘は宮城労働局から八月上旬にあったものの、説明会を再度開くなどの時間的余裕がなかったという。

 派遣委託業務が終了する三年後については、NPOや社会福祉法人などを対象にした保育所の指定管理者制度や、民間運営移行などで、保育士の就労の場を確保したい意向だ。
 しかし、中長期の保育行政をどうするかという具体的な計画は不透明。市の責任で育成するとしてきた人材派遣NPOとも「将来の課題については協議中」と大槻部長は話すだけで、三年後の展望は開けていない。

 石巻教育支援センターの木村代表は「NPOとしては保育士を雇い入れる準備をすべて手続き通り進めてきた。市の言っていたことと状況が変わるなら、市の責任で対処してほしい」と話している。
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