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■布施辰治の偉大さ知った 2007.09.15
女川四中
韓国・顕彰団体代表を招く
命、平和の尊さ学ぶ/
 石巻市蛇田出身の弁護士・布施辰治(一八八〇−一九五三年)の活動を韓国で顕彰している市民グループの鄭ジュン泳(チョン・ジュンヨン)代表(六八)を招いた交流会が十四日、女川四中(千葉繁校長)であった。人道主義者としての布施の生き方を学んでいる全生徒十六人は、国を超えて布施の活動を顕彰している第一人者との対話を通じて、平和の尊さや命の大切さなどを学んだ。

 鄭代表は八年ほど前、資料で偶然目にした布施の生き方に感銘し、会社勤めの傍ら、署名運動や講演などの顕彰活動を始めた。二〇〇四年には、韓国政府から日本人としては初めて「建国勲章」を贈られるまでに布施の顕彰に努めた。

 交流会は同校体育館であり、鄭代表と生徒が懇談した。鄭代表は、弱者や貧者の救済に一生をささげた布施を「国際平和主義者であり、人道主義者」と位置づけた。

 朝鮮独立運動などの弾圧から救済した生き方については「私利にとらわれず、平和のためにまい進した。布施先生の先見性を世界が注目すべきであり、死ぬまで顕彰活動を継続する」と述べた。

 「布施弁護士に会うことができたら何を伝えたいですか」との生徒の質問には、「ものすごく偉大な存在なので、おそらく顔を上げることができないだろう」。

 石巻市民の布施の顕彰活動について、鄭代表は「布施先生を知らない人が多いようなので寂しい。もっと普及できるよう頑張りたい」と話した。

 生徒は「十月二十七日の四中の文化祭で、布施弁護士を取り上げた創作劇を披露する」と発表すると、鄭代表は、右手の親指を突き立てて「頑張れ」とエールを送った。

 三年の石森智耶君(一四)は「韓国を助けようとした布施弁護士と、その顕彰活動に努める鄭代表のことを詳しく知ることができた。劇の内容を考えるときの参考にしたい」と話していた。

 鄭代表は十三日の布施の命日に合わせて来日した。三年ほど前から親交のある同校の阿部一彦教諭と連絡を取り合い、女川四中を訪れた。同校によると、鄭代表の石巻地方の訪問は四度目。

 布施 辰治(ふせ・たつじ) 1902年に明治法律学校(明治大の前身)を卒業。司法官試補として宇都宮地裁に勤務したが、半年で辞職した。05年、東京・四谷に弁護士事務所を開業。人権と思想の自由を守るための弁護活動に取り組み、朝鮮独立運動などの弾圧から救済する活動や小作争議、労働争議、普通選挙運動の実現に尽力した。

【布施が歩んだ道のりを、年表を使って説明する鄭代表=女川四中】
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