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■迅速に避難、救助 2007.07.31
国主催・迫力、本番さながら
津波想定気仙沼で防災訓練/
 宮城県沖地震を想定した国土交通省主催の「大規模津波防災総合訓練」が二十九日、メーン会場となった気仙沼市の気仙沼商港岸壁、サテライトの石巻市雲雀野地区の二会場で行われた。気仙沼市四千五百人、石巻市千人の合わせて五千五百人が参加(主催者発表)。津波による被害の軽減を狙いに、さまざまな訓練を通して大震災に対する心構えやノウハウなどを学んだ。

 訓練は地震津波の発生確率が高く、被害が大きいと予想される全国の地区を選んで実施している。二〇〇五年度の和歌山県御坊市、〇六年度の徳島県小松島市に次いで三回目。

 メーン会場には冬柴鉄三国交相や村井嘉浩知事ら国、自治体、公共機関などの関係者が顔をそろえ、各種訓練を熱心に見学。今村文彦東北大大学院工学研究科付属災害制御研究センター教授が解説を務めた。

 午前九時、宮城県沖を震源とするマグニチュード(M)8・2の連動型地震が発生。宮城県で震度6弱、岩手、福島両県で震度5強の揺れを感じたとの想定で始まった。

 気象庁が発表する地震情報・津波警報を受けて、住民らは気仙沼中央公民館などに避難する一方、水門、陸門の閉鎖に取り組んだ。

 地震発生から二十分後に津波の第一波が到達。今村教授は「海底で地震が発生すると猛スピードで津波はやって来て、沿岸部に来ると破壊力が増す。避難が遅れると大変なことになる。過信は一番だめだ」と強調。迅速な行動こそが命を守る安全への第一歩であるとして、注意を呼び掛けた。

 訓練はさまざまな通信手段を使った情報の収集・伝達にも力を入れた。ヘリコプターなどからの臨場感あふれる映像がオーロラビジョンの画面に次々と映し出された。

 孤立した大島からの救助訓練もヘリコプターや船舶を使った本番さながらの迫力あるシーンの連続で、身を乗り出して見学する市民の姿があちこちで見られた。

 関係機関、住民、ボランティアらとの連携を密にしながら被災者の救出やトリアージ(患者治療の優先順位)や救護、搬送などにも取り組んだ。

 消防ポンプ車の放水や油タンクの消火訓練、食料品や医薬品などの緊急物資輸送、特設公衆電話、水道、電力といったライフラインの復旧なども行われた。

 約三時間の訓練をつぶさに見た村井知事は「気仙沼での訓練実施は、国が危機感を持っていることの証しでもある。県民はさらに高い防災意識の向上に努めてほしい」と話していた。

 今村教授は「津波の特性を把握した内容に加え、連携の重要性を盛り込むなど全体的には八十点は付けられる内容だった。有事の際は何があるか分からない。スケジュール通りに進まないハプニングもかえって勉強になったと思う」と講評した。

【食料品や衣料品を巡視船に運ぶ参加者たち】
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