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■オオムラサキ羽化続々 2007.07.11
自然豊かな気仙沼象徴
国、県の準絶滅危惧種指定
卵から1年、天敵から免れ大空へ/
 気仙沼市内の雑木林で、国蝶(ちょう)のオオムラサキが羽化の時期を迎えた。食樹のエノキの葉陰で続々とサナギの殻を破り、紫色の羽の成虫が出現している。

 エノキの葉に似た保護色のサナギは羽化の前日から黒ずみ、中の羽などが透けてくる。数時間前には殻と中身が離れて全体が白くなり、一部に亀裂が入ると、間もなく羽化が始まる。

 この場面は一番天敵に狙われやすく無防備なためか、殻から出てきて十五分ほどで体を立て直し、羽もみるみるうちに伸びていく。

 オオムラサキは羽を広げると幅が十センチにもなり、美しい蝶であることから、日本昆虫学会が日本を代表する国蝶に定めている。卵から成虫になるまで約一年かかり、クモや野鳥などの天敵によって、卵から成虫になれるのはわずか数パーセントとされている。

 生息場所は幼虫の餌になるエノキや、成虫になってから必要な樹液を出すコナラ、クヌギ、クリなどの樹木が混生する雑木林。気仙沼市内でもこうした環境は少なくなり、オオムラサキの分布も限られている。

 国、県ともに準絶滅危惧(きぐ)種に指定し、それぞれのレッドデータブックにも掲載されている。

【体勢を整え、羽が伸びきるまで葉裏にとどまる成虫=9日、気仙沼市内】
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