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■「地域支える捕鯨認めて」 2007.06.01
IWC総会
土井石巻市長が発言/
 米国アラスカ州アンカレジで開催中の第五十九回国際捕鯨委員会(IWC)年次総会に出席している土井喜美夫石巻市長は三十日(日本時間三十一日)、かつて捕鯨で栄えた石巻市鮎川などでの沿岸小型捕鯨を認めるよう求めるスピーチをした。

 石巻市水産課に入った現地からの連絡では、アンカレジ会議の議題「社会経済的影響及び小型捕鯨」の中で、土井市長は日本政府代表団席で発言の機会を得た。日本で有数の沿岸捕鯨基地だった鮎川が商業捕鯨モラトリアム(凍結)以来、地域として衰退している状況を説明。ミンククジラの資源的持続を管理しながら、地域を支えるための沿岸小型捕鯨が可能であることなどを訴えた。

 小規模な沿岸捕鯨については、日本政府が「地域の伝統や習慣に根差している」として商業捕鯨禁止以降の一九八〇年代後半から毎年提案し、否決されている。今回は鯨肉消費を地域に限定することや、沿岸捕鯨での捕獲分を北大西洋の調査捕鯨枠から差し引くなどの妥協案も提示。沿岸捕鯨枠の頭数は「交渉に応じる」とした。

 土井市長は日本提案への支持を求め「一家族一隻、日帰りで行う伝統捕鯨の再開を認めてほしい」などと主張した。スピーチ後のディスカッションでは、各国から発言趣旨に賛同、肯定するコメントが寄せられたという。

 しかし、民族生存の必要性を満たす観点から認められている「先住民捕鯨とは違う」などとして、ニュージーランドや米国が反発。三十日現在ではコンセンサスが得られず、沿岸小型捕鯨再開に関する議案の取り扱いは最終日の三十一日(日本時間六月一日)に持ち越された。

スピーチ要旨/

 牡鹿半島は一九〇〇年代初頭から近代捕鯨が盛んに行われた地域。その南端部にある捕鯨基地・鮎川は現在、捕鯨業はおろか加工業、流通業もすっかり衰退した。捕鯨モラトリアムで職を失った若い人たちが町を去って活力を失った状態が続き、町はすっかり疲弊している。

 鮎川は一九六〇年代をピークとして国内トップの捕鯨基地として栄えたが、その当時の捕鯨を再現したいとは考えていない。捕鯨競争に明け暮れた過去を繰り返してはならない。

 求められているのは、国際社会が協力して科学技術で海洋生物の資源量を適切に把握すること。資源を減らさない範囲内で、鯨であれ魚であれ、満遍なく持続的に利用する教訓をわれわれは学んだ。資源の健全性が確認されているミンククジラの持続的な利用の再開を認めていただきたい。
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