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■老朽施設に不満続出 2007.05.29
石巻青果市場移転整備問題
農協と市議意見交換 生産者離れが深刻/
 石巻青果花き地方卸売市場の移転整備が石巻市との見解の相違で進展しない問題で二十八日、市議会の会派グローバル石巻(阿部仁州会長、九人)が、市場に出荷しているいしのまき農協(斎藤賢仁組合長)の役員、生産者と石巻市中里の農協本店で意見交換した。農協側は新鮮な農産物を出荷しても老朽化した現施設では付加価値が低くなってしまうとの問題点を重視。青果市場の施設整備、機能充実が生産者にとっても大きな課題だという認識を示した。現在地では敷地が狭い点にも理解を示し、移転を支持する意見が多かった。

 斎藤組合長は「地場産の新鮮な農産物を消費者は求めている。流通形態が多様化しているとはいえ、いまだに市場は青果物流通の主力。一刻も早く施設整備をお願いしたい」とあいさつ。市場開設権を市から譲渡された卸売会社の石巻青果(近江恵一社長)と県に対し二〇〇五年八月、市場機能充実について要望書を提出していることを説明した。

 阿部会長は「市場を民設民営した際の協定書に対する解釈が市と石巻青果で大きく食い違っており、移転に対する妥協点を見いだせない状況。施設整備を前進させるために、何ができるか議会としても考えたい」と述べ、課題解決へ努力する姿勢を示した。

 農協の説明では、七十ある生産者組織が石巻市場に年間十五億円以上の野菜・果物を共販出荷。全体の出荷額の50パーセント強に当たり、生産者の直接出荷分を含めると二十億円を超える。しかし、鮮度を保つ低温売り場がなく、冬場は凍結するなどして価格が安くなる上、出荷額で数パーセントのロスが出ることもあるという。

 このため、ブランド野菜の生産者は「条件の悪い石巻の市場には出荷しないできた」「取引値の安い市場に出さないのが生産者にとって当たり前。(市場が)このままなら生産者はますます離れてしまうだろう」と現在の市場に厳しい見方をした。

 市議の側は「市と石巻青果のすれ違いが続くようなら、市場が東松島に移転する不安が現実化してしまう。年間百五十億円の取り扱いがある企業に出ていかれては石巻にとって大きな損失」と他地域への移転に危機感を表明。「優良企業をとどめるために市は本来、好条件を出さなければいけない立場」として市の姿勢を批判する指摘もあった。

 農協は移転について「石巻青果の考え方を尊重したい」(斎藤組合長)としたが、移転先については管内の二市一町であれば構わないとの姿勢だった。

 市は青果市場を現在地で建て替える「存置整備」を民営化協定書を締結した際の前提条件と主張しているが、移転新築を目指す石巻青果は開設権を放棄した市が存置整備にこだわることに抵抗感を表明。移転整備をめぐる交渉が暗礁に乗り上げている。
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