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■コウナゴ激減、嘆く加工業者 2007.05.12
山元沖の座礁事故影響
水揚げ前年の1割・石巻女川/
 山元町沖の貨物船座礁事故の影響で、石巻、女川両魚市場に水揚げされるコウナゴは、昨年の一割程度に激減する見通しにあることが十一日、分かった。水揚げの減少により、取引価格は昨年の四倍以上に高騰。消費者は「商品が高くて購入できない」、加工業者は「損を覚悟で価格を抑えて出荷したので、売り上げが三割に激減した」と、事故の余波に戸惑いをみせている。

 県漁協によると、コウナゴ漁のシーズンは三月下旬から五月中旬まで。昨シーズンは、石巻が二千三百二十六トン、女川が千四百五十九トンの水揚げがあった。今年は四月末までで、石巻が二百十トン、女川が百二トンで、ともに昨年の一割にも満たない。

 「五月に入ると、水揚げは多くて一日一トン。例年だと百トンを超す日も珍しくないのに」。女川魚市場の加藤実専務は、水揚げ累計を見ながら肩を落とす。

 座礁した船からは数キロにわたって油の流出があったため、県小型漁船漁業振興協議会(木村稔会長)は四月下旬から山元町沖での操業を禁止し、漁場を金華山以北に制限した。

 「主漁場で操業できないのは大きな痛手。船の引き揚げにも一年ほどかかるらしいので、早くも来年の漁にどんな影響があるのか心配だ」と加藤専務は話す。

 水揚げ量が少ないため取引価格は高騰。四月末までの百グラム当たりの平均単価は、石巻が五百四十三円(昨年八十六円)、女川が四百八十四円(同百十二円)と、四倍以上の高値となっている。

 「毎年、コウナゴのつくだ煮を神奈川の親類に送っていたが、今年は価格が高かったため、見送った」。石巻市の主婦は、手軽な金額で購入できていたはずの春の風物詩が一転、「高級魚」になったことを嘆く。

 女川町内の加工業者は「水揚げ減少で、売り上げは三割に激減した。高値では誰も買ってくれないので、損を覚悟で価格を抑えて出荷した」と吐露する。

 座礁事故の影響はイベントにも及んだ。県漁協石巻東部支所(阿部和芳支所長)は「亘理町沖で漁獲したコウナゴが油臭くなった」として、大型連休中に石巻市内で開催を予定していた「小女子(こうなご)まつり」を中止した。

【コウナゴの天日干し作業。座礁事故の影響で、水揚げは昨年の1割程度に減少する見通しに=女川町】
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