トップニュースファイル≫2007年04月
■「ゆぷと」管理企業体撤退へ 2007.04.05
開所2年、連続赤字
東松島市、後継探し/
 プールやトレーニング機器などを備えた東松島市矢本駅前の健康増進センター「ゆぷと」を管理する共同企業体が、五月末で業務から撤退することになった。四月からは、午後しか一般利用ができない状態になっており、市民から不満の声が上がっている。同市は二〇〇五年一月、企業体と二十年間の管理に関する協定を結んだが、オープンから二年連続で二千七百万円を超える赤字が見込まれ、企業体は「営業継続は不可能」と判断。市側は新たな管理先を探している。

 市によると、シンコースポーツ(東京)とスポルス(石巻市)の二社による企業体は三月一日、管理からの撤退を表明。その後、市は企業体側と協議した。企業体は、赤字解消の管理料増額と指定期間の短縮を求めた。一方、市側は管理を継続するよう要請し、最終的に企業体は五月末まで業務を縮小し、運営することになった。

 業務を請け負った初めの〇五年度は三千九百万円、〇六年度は二千七百万円の赤字があった。年間七万五千人の利用があれば黒字になる試算だった。しかし、全館利用できる定期券(一カ月八千円、三カ月二万円)の購入者が多く、利用者が多い割には収入が伸びなかった。燃料費の高騰も響いたという。

 旧矢本町が試算した管理料は年間六千二百万円。市が実際に支払う管理料は年間三千二百万円だったことから、オープン当初から「赤字が続く」といった運営の実行性を危ぶむ声もあった。

 「ゆぷと」の利用時間は、三月まで午前十時−午後九時だったが、四月からは、経費を削減するため午後一時−九時に縮小。午前はスポルスの水泳教室でプールを使っているが、受講生以外は利用できない。

 管理運営問題を解決するため市は一日、施設管理運営対策プロジェクトチーム(代表・大沼雄吉副市長ら十四人)を編成し早期解決を目指している。阿部秀保市長は「適正な管理料をあらためて検討し、六月からの管理先を探したい」と話している。

 ゆぷと建設事業は、旧矢本町が設計から管理運営までをセットした事業提案競技方式(事業コンペ方式)で実施。旧町は大成建設(東京)を代表とする丸本組(石巻市)、シンコースポーツ、スポルス、OTTO(オットー、東京都)、盛総合設計(仙台市)、生駒シービー・リチャードエリス(札幌市)の七社で構成する企業体と協定を締結。このうち二社が管理業務の担当となった。

 健康増進センター「ゆぷと」 2005年4月1日にオープン。プールや浴室、トレーニング室などを備えた市健康増進センター、商業施設、栄町街区公園からなる。センター内にあるお風呂の「湯(ゆ)」、プールの「ぷ」、トレーニングの「と」が名称の由来で、公募で決まった。敷地面積は約7000平方メートルで、事業費は約12億円。当時の防衛庁からの補助も受けた。

【5月末で管理運営会社が撤退する「ゆぷと」=東松島市矢本】
ニュースインデックスへ戻る
※本ページに掲載の記事・写真などの一切の無断転載を禁じます。
Copyright (C) 2002 SANRIKU KAHOKU INC. All Rights Reserved.
WWW.SANRIKU-KAHOKU.COM