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■現実的手法で立町改造 2007.03.21
県内9校卒業設計作品展で金賞
石巻工高建築科 渡辺侑子さん/
 第十二回卒業設計作品展(県建築設計事務所協会主催)で、石巻工業高建築科三年の渡辺侑子さん(一八)=東松島市赤井=の作品「HOPE TOWN 石巻」が金賞(県知事賞)に選ばれた。県内の工業高校と、専門学校の計九校から三十七作品の出展があった。渡辺さんの作品は、マンションを取り巻くように商業モールを配置する石巻市立町地区の改造計画。シャッター通りを元気にする現実的な手法を盛り込み、中心街の再生に期待を込めている。

 作品は、立町通りに面した一街区(敷地約六千八百平方メートル)を選定し、縮尺二百分の一で設計した。石巻に住んでいる人、これから石巻に移り住もうという人を対象にした地上七階・地下一階建てマンション(七十五世帯分)をアーケードを持った商業モールで囲んだデザイン。

 友人たちが協力して、設計を基に百分の一の模型を製作。今月四日から六日まで仙台市ガス局ショールームに、ほかの作品と合わせて展示した。

 設計の目的について、渡辺さんは「中心街はシャッターを下ろした店が多く、パッと見ただけで仙台とは大違い。飲み屋さんは多いけど、若い人が魅力を感じる店がほとんどない。住居と商店を同一敷地内に配置し、にぎわいが生まれる空間を作った」と説明する。
 マンションについては「商業モールのにぎわいが住民に必要以上に伝わらないようにするため、マンションとモールの間にアーケードを設けた」と居住環境に配慮した点を強調、商業モールについては「一般的に商店への出入りは道路側の一方向だが、アーケード側からも出入りできるようにした」と特徴を挙げる。

 マンションには広い中庭(パティオ)を配し、屋上は緑化。商業モールの上は公園のようになっていて、客が休憩できるベンチも用意するなど、安らぎの空間づくりを目指している。街区の広さに問わず応用でき、連続性を持たせれば、統一性を持った新しい街を建設することが可能だ。

 四月から東北工業大工学部建築学科に進学する渡辺さんは「祖父が大工で、道具を使ってモノ作りの楽しさを教えてくれたこともあり、小学校のときから設計に興味を持った。一生懸命勉強し、将来は世界的に注目されている安藤忠雄さんのような建築家になりたい」と話している。

 卒業設計作品展では、渡辺さんと同じ建築科の三沢徹君(一八)=東松島市大曲=が宿泊施設「南三陸北上景勝の宿『イヌワシ』」で銅賞、小野絵里華さん(一八)=同市大曲=がカフェ風の建物「sept couleur」で佳作にそれぞれ入った。
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