| ■壁の強度、断熱率アップ |
2006.06.18 |
気仙沼・やましち建設新工法を国が認定
施工、解体作業も容易に/
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気仙沼市東八幡前の総合建設会社「やましち建設」(小山七々雄社長)が、木造住宅の壁の新工法「フィットウォール工法」を開発し、建築基準法適合の工法として国交相の認定を受けた。板材をたすきに取り付ける従来の「筋交い」工法でなく、新工法は壁の枠内全面に厚さ二八ミリの合板ぴったりはめ込む方法で強度や断熱性を高めた。
従来の壁の工法は、内装と外板の間のはりと土台、左右の柱に囲まれた四角い枠の空間に、筋交いという斜めの板を取り付け、胴縁という横木を数本、真ん中に間柱という縦の板材を一本打ち付けるやり方が主流。
壁のすき間には断熱材を入れるのが一般的だが、筋交いが枠内にあるため、断熱材をすき間なく詰めることができず、断熱効果を下げ、それが欠陥と見なされる場合もあった。
新しい工法は、合板を壁の枠ぴったりにはめ込み、さらに胴縁をネジで固定。使用する木材の強さやネジ規格も定めた。構造強度は建築基準法に基づく壁倍率で3・5倍を取得。厚さ三〇ミリ、幅九〇ミリの板による筋交いのたすきがけ(壁倍率3・0倍)を上回り、断熱材もすき間なく詰められ、施工や解体の作業も容易になった。材料コストは筋交いより少し高いが、作業量の少なさはそれ以上のメリットという。
開発のきっかけは、小山社長が数年前に欠陥住宅の報道で、筋交いの間に断熱材を無理な形状に詰めている状況を目の当たりにしたこと。小山社長は「断熱材をすき間なく入れるには、新たな工法を考えて実験で安全性を証明し、認定を受けるしかなかった」という。
開発には、合板に宮城県産の杉材を活用して県の二〇〇五年度「みやぎ版住宅のモデル住宅展示場運営支援事業」の指定を受け、気仙沼建築設計事務所(気仙沼市田中前)と共同で開発を進めてきた。
昨年三月、栗原市の東北職業訓練大学校で予備試験をした上で、十月に日本住宅木材技術センター(東京)での評価をクリア。四月に国交省に申請、先日認定となった。
小山社長は「家を新工法の壁で囲ってしまえばかなりの強度になる。欠点のない住宅の提供という願いを、この工法で実現できるのでうれしい」と喜んでいる。
新工法や新建材の認定は、強度などの大がかりな実証試験が必要なため、通常は大手のメーカーなどが受ける場合が多く、地方の一建設会社が認定書を受けるのは珍しい。同工法は全国で使える建築基準法適合の工法の一つに加えられた。
気仙沼市の総合建設会社「やましち建設」の小山七々雄社長らが十五日、市役所に鈴木昇市長を訪ね、国交相の認定を受けたことを報告した。
小山社長と小山憲一専務、共同開発を行った気仙沼建築設計事務所の今泉直喜所長が訪れた。小山社長は「長い時間と手間がかかったが、従来に比べて強度が増し、施工も簡単。作る側も住む側も安心して使える。地元のほかの企業もいろいろな発想で挑戦し、活性化につなげてほしい」と語った。
鈴木市長は「大きな価値のある認定書。発想をさることながら、丈夫な構造ができたことも素晴らしい」とたたえた。 |
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