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■木村元市議を逮捕、送検 2006.06.27
石巻市議選選挙違反
背景に”戦場”拡大の焦り
短期決戦 準備不足が拍車/
 県警捜査二課と石巻署は二十六日、公選法違反(供応、事前運動)容疑で二十四日に逮捕した石巻市小渕浜小渕、ノリ養殖業木村忠良容疑者(五五)を送検した。候補者本人にまで及んだやり直し石巻市議選の選挙違反事件−。共に議員活動した仲間の一人が逮捕されたことで、市議会の衝撃はさらに大きくなった。組織的犯行が次第に明らかにされつつある一方、当選ラインが市町合併に伴う前回市議選(昨年四月)より上がり、特に地盤が狭い旧町出身の候補者にとって一段と厳しい選挙だったという背景もクローズアップされている。

 定数三四に対し、やり直し市議選に立候補したのは四十八人。六十一人が立候補した前回市議選より十三人少なく、各陣営に「当選ラインが確実に上がる」との観測が広がり、旧市町の枠を超えた選挙戦が展開された。

 地盤の広さや有権者の数などによって地域格差が生じないよう、合併協議の中では旧市町単位に選挙区を設ける方法が検討されたが、新市は全市一区の市議選を選択。二年連続の選挙は激しい戦いとなった。

 木村容疑者が所属した会派・ニュー石巻の会長を務める阿部欽一郎市議(旧牡鹿町)は「有権者に迷惑を掛け、おわびしたい」と元同僚の逮捕をわびるとともに選挙の苦労を明かした。「町の選挙しか知らない人間には、大きな選挙区で運動するのは大変なこと。後援会を牡鹿と石巻に組織しないと支持が広がらない」と。

 阿部市議や木村容疑者が戦った旧牡鹿町議選は二百−三百票で当選できた。しかし、合併後の市議選では、千八百票程度が当選ラインとされた。やはり旧牡鹿町議の石森市雄市議は「広さに加えて得票数まで未知の世界。われわれには大海に小船を浮かばせるような選挙だった」と話す。

 四年間の任期満了に伴う市議選とは逆に「準備の関係上、新人は有利、前職は不利だった。陣営の焦りが違反を誘発した」との見方もある。

 やり直し市議選の日程が固まったのは、前回市議選を無効とする最高裁の決定通知書を市選管が受理した四月二十六日。告示まで約三週間しかなく、大半が準備不足のまま一気に選挙戦へなだれ込んだ。

 捜査関係者は「準備期間の短さや候補者が置かれた状況と、選挙違反は別のもの。正々堂々と選挙をする意識がなかっただけだ」とし、「有権者の選択を金銭面で奪うとした認識に問題がある」と指摘している。
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