| ■80年間”勉学の場”忘れない |
2006.06.24 |
旧図書館とお別れ
石巻高卒業生、思い出尽きず/
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八十年間、生徒を見守り続けてきた石巻高(鈴木孝資校長、生徒六百八十七人)の旧図書館(旧講堂)が老朽化に伴い解体されることになり、二十三日、同館で「お別れ会」が開かれた。卒業生が講堂、そして図書館として勉学に励んだ当時の思い出を披露。西洋の建築技法を取り入れた市内では数少ない大正建築の貴重な建造物であり、保存を願う声も強かっただけに、出席者はその歴史と風格のある施設に別れを惜しんだ。
お別れ会は旧制石巻中と石巻高同窓会の鰐陵会(佐藤祐会長)が主催し、百三十人が出席した。佐藤会長が「歴史ある施設の保存を求める意見もあったが、解体することになった」とあいさつ。鈴木校長が「無念の思いだが、旧図書館から発信した鰐陵精神は、男女共学となった石巻高に永遠に受け継がれる」と述べた。
旧講堂時代を十七回生で前同窓会長の佐藤信男さん(八〇)=石巻市大手町=が、旧図書館時代を二十七回生の元石巻高校長の若松武徳さん(六九)=仙台市泉区、旧河南町出身=、三十回生の宮城高専客員教授の志摩茂郎さん(六六)=石巻市吉野町=が振り返った。
佐藤さんは、講堂は式典だけに使用されて生徒が入れるのは音楽の授業だけだったと振り返りながら「外壁は純白だったが、戦時中に陸軍が入り、米軍機の標的とならないように濃い色に塗り直した」と紹介。若松さんは「図書館での生徒総会で学校側と激論を交わした」と語り、志摩さんは「蔵書の多さには驚いた」と思い返した。
最後に同校吹奏楽部の演奏の後、鰐陵歌と校歌を斉唱し別れを告げた。夜は市内のホテルで懇親会も開かれた。
同施設は、学校創立から三年後の一九二六年に建設。鉄筋コンクリート造りで、屋根は鉄骨洋風トラスト寄せ棟造りのモダンな建物。西洋建築のバランス窓や彫刻を施したシャンデリア受けなどもあり貴重な建物となっている。一九五八年に校舎が火災に遭ったが、延焼を免れた。三回生で、東邦彫塑院賞を受賞するなど優れた作品を制作した故高橋英吉の「聖観音立像」が安置された場所としても知られている。解体工事は七月からの予定。
【歴史と風格のある施設に別れを惜しむ関係者たち=石巻高旧図書館】 |
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