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■帰郷200年、数奇な人生に光 2006.06.16
若宮丸乗組員2人
古里・宮戸であす顕彰祭
鈴鹿さん漂流物語を口演/
 江戸時代後期に石巻港を出港して遭難、ロシア領に漂着した後、日本人で初めて世界一周する形でロシアの「ナジェージダ号」に乗船して長崎に帰国した千石船若宮丸乗組員四人のうち、儀兵衛と多十郎の故郷である東松島市宮戸で十七日、帰郷二百年を記念したイベントが行われる。国際人の先駆者である儀兵衛と多十郎、日ロ交流の架け橋的役割を果たした若宮丸の歴史的意義をあらためて顕彰する。

 「帰郷二百年祭」と題し、午後一時半から多十郎の墓がある観音寺で行われる。石巻若宮丸漂流民の会、東松島市郷土史友の会、宮戸地域振興推進協議会などが主催。

 漂流民の会の木村成忠会長が手掛けた脚本「若宮丸漂流物語」を、石巻市出身の女優鈴鹿景子さんが一人芝居の形で演じる。鈴鹿さんは「二百年の時を経て、わたしたちに語り掛けてくるドラマを伝えることができれば」と話している。

 漂流民の会副会長の平川新・東北大教授が「漂流民とロシア」と題して講演する。

 地元の宮戸小の子どもたちが二〇〇四年に演じた若宮丸に関する創作劇のDVD上映会や、東松島市内の紙芝居愛好者松本昭英さんが昨年、制作した大型紙芝居「初めて世界一周した日本人 若宮丸漂流」の上演もある。

 会場には、ロシア皇帝アレクサンドル一世から多十郎に送られたジャケット(東松島市有形文化財)をはじめ、一八〇四年に儀兵衛、多十郎ら若宮丸乗組員四人を乗せて長崎に入港したときのロシア側の様子をカラーで描いた「レザーノフ来航絵巻」=東大史料編纂(さん)所蔵=のカラーコピーなども展示する。

 イベントに先立ち、同市教育委員会が観音寺に設置した案内板「はじめて世界一周した日本人 儀兵衛と多十郎」の除幕式と墓前供養祭も行われる。

 漂流民の会は「故郷が生んだ国際人の足跡を知る機会にしたい。多くの市民に参加してほしい」と呼び掛ける。

 若宮丸乗組員十六人のうち、帰国を希望したのは宮戸・室浜出身の儀兵衛、多十郎ら四人。ロシア初の世界一周就航船ナジェージダ号で大西洋を南下し、南太平洋を渡って、約一年三カ月の航海後、一八〇四年に長崎に入港、くしくも初めて世界一周した日本人となった。二年後の〇六年二月、石巻港を出港してから実に十三年ぶりに帰郷を果たした。

 入場無料。問い合わせは漂流民の会理事千葉輝子さん(87)4596へ。
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