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■石巻工場に600億円 2006.05.10
日本製紙
国際競争へ設備増強
07年末の稼働目指す/
 日本製紙(東京、中村雅知社長)は、基幹工場の石巻工場(石巻市南光町、兼子誠専務取締役工場長)に約六百億円を投資し、国際競争に勝ち抜く生産設備の増強計画を九日までに打ち出した。薄物コート紙製造設備の新設、古紙パルプ製造設備と填料(てんりょう)自製設備の増設を盛り込み、二〇〇七年末の稼働を予定している。日本製紙グループとして一五年度までに世界紙パルプ企業トップ五社入りを目指す第二次中期経営計画(〇六−〇八年度)の重要施策。グループの生産技術や製品開発力、環境対応施策を結集し、国際競争力を高めていく。

 計画によると、新設の薄物コート紙製造設備の年産は三十五万トン(日産千五トン)。運転速度が一分間に千五百メートルという世界最速の抄紙機を新設する一方、生産性の低い抄紙機を停止するなどして生産効率も上げ、石巻工場の年産を百二十万トン規模に高める。

 古紙パルプ製造設備と、軽くてこしがある紙にする填料自製設備は、省資源や循環型社会の形成といった社会的なニーズとコスト削減に対応した取り組み。薄物コート紙製造設備の新設と併せ品質の高い製品を提供する。

 日本製紙は、設備増強によって石巻工場を国内最強の生産基盤を持つ印刷用紙工場にする。その上で、国内市場をリードしてきた軽量塗工紙と微塗工紙を石巻で増産し、雑誌やチラシなどの紙需要が高まるアジア市場に振り向け、グループ全体で世界ランキング八位(〇三年実績)から五位以内を目指す。

 日本製紙全体の洋紙生産高は年間約五百万トン。このうち石巻工場は約九十万トンで、コート紙の生産が一番多い。第一次中期経営計画(〇三−〇五年度)では、大型投資を極力抑えてきたが、昨年四月に就任した中村社長が攻めの経営に転じ、大昭和製紙との経営統合後に落とした市場シェアの回復に力を入れている。

 投資総額は、石巻市の〇六年度一般会計当初予算を上回る額で、経済関係者は「地域への経済波及効果が期待できるだろう」とみている。
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