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■波路上で最大浸水2.6m 2006.03.10
水産庁、津波シミュレーション
岩井崎プロムナード、向洋高など
避難ビルの安全性確認/
 国の「漁業地域防災対策検討委員会」(委員長・今村文彦東北大災害制御研究センター長、委員十一人)の最終委員会が八日、都内であった。水産庁が気仙沼市をモデル地区として実施した津波時の浸水被害シミュレーション結果が報告され、波路上地区で浸水する最大の高さが二・六メートルとなった。津波避難ビルとして指定されている岩井崎プロムナードセンターについて、最上階の三階フロアが「津波時の緊急避難場所の機能を満たしている」とした。

 浸水被害シミュレーションは、高い確率で発生が予想される宮城県沖地震など大規模地震を想定し、波路上地区を浸水被害の詳細検討エリアとして実施した。その結果、岩井崎プロムナードセンターの最大浸水高は二・六メートル、同じく避難ビルとして指定されている気仙沼向洋高(鉄筋コンクリート四階)は一・一メートルとなった。津波時の緊急避難場所として向洋高は、三階以上のフロアの安全性が認められた。

 このほか、避難場所として指定されている琴平神社付近の高台(八−十五メートル)、杉ノ下の高台(十−十五メートル)のいずれも津波時の緊急避難場所として「適地」とした。

 県が実施した宮城県沖地震の第三次被害想定調査で、気仙沼市の想定津波高の最大は七・六メートル(お伊勢浜周辺、大島)となっている。

 水産庁は、津波時の避難誘導、情報伝達を含め地元で津波対策の協議会をつくることを、三月中に作成する「漁業地域の津波防災ガイドライン(指針)」に盛り込む。気仙沼市は既に昨年四月、「地震・津波防災検討会議」を設置しており、全国でも珍しい取り組みが「先進例」(水産庁)として指針に掲載される。

 気仙沼市の防災検討会議は、行政、教育、民間団体などで組織し、「海上・港湾避難」など六つの検討部会を設置。具体的な防災、避難対策などを協議している。

 指針には、津波のシミュレーション結果も盛り込まれる。水産庁は指針を各県などに配布し、漁業地域の総合的な津波防災対策に役立ててもらう。

 水産庁は一昨年十二月のスマトラ島沖地震を踏まえ、漁業地域の津波対策の強化を図ることが必要と判断。指針策定のため、識者や行政関係者で構成する委員会をつくり、四回協議した。防災の一元化組織を持つ気仙沼方式が評価され、委員からは「復旧、復興時にも協議会は必要」との意見も出た。

 関係者は「漁業地域の津波対策では、港の管理者と防災部局、利用者・住民が一体となって防災、避難対策を考え、被害を最小限に抑える行動に移していくことが肝要だ。国、県の自治体への支援も必要になってくるだろう」と話している。
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